歯医者で治療したのに、痛みが出た経験はありませんか?
なぜ治療を受けたのに痛みが出る?治療が失敗した?など不安になりましよね。
歯の根っこの治療を「根管治療」といいますが、結論からいうと、治療が成功しても根管治療後に痛みが出ます!
それは根管治療が「神経を扱う治療」だからです。
根管治療を受けた後にズキズキ痛みが出るのは実は正常な神経の反応なのです。
治療後に痛みが出ても全く問題はありません。
当院では根管治療後には痛みが出る可能性があることを毎回必ず説明をします。
問題がなければ様子をみていき、痛みが強ければ鎮痛剤を飲んでもらいます。
この記事では根管治療後の痛みについて原因、痛い時の対応、失敗による痛みなどについて絵や表を使って根管治療専門医が詳しくわかりやすく説明していきます!
目次
1 根管治療後には痛みがでる!
まず、根管治療について説明します。
・抜髄(歯の中の神経をとる)
神経はむし歯菌などの細菌が入ってくると炎症を起こし、痛みが出ると神経は残すことはできずに、神経を取り除く処置を行います。これを抜髄といいます。
・感染根管治療(歯の根っこの中の細菌を取り除く)
歯の根っこの中で細菌が増えると細菌はどんどん増え続け、神経を殺し、歯の根っこの先で膿の袋を作ります。この状態が続くと、細菌はさらに増えていき、顎の骨の中が感染し続けることになります。ですので、歯の根っこの中の細菌と取り除き、細菌の増殖を抑える処置をします。これを感染根管治療といいます。
〜根管治療の詳しい手順はこちらの記事をご覧ください〜
1-1 抜髄(神経を取る治療)後の痛み
抜髄処置を受けた後に痛みが出る理由は、神経を切り取ることにより神経に「傷」ができるからです。
この傷口の痛みが、根管治療後(抜髄後)の痛みの原因になります。
抜髄とは「歯の中の神経をとる治療」です。
「神経をとる」とは「悪くなった神経を正常な神経から切り取る」ことです。
針のような器具を使って歯の根っこの先の位置で悪い神経を正常な神経から切り取ります。
その結果、正常な神経の端は「傷口」となります。
悪い神経は取り除けているので、この切り取った傷口は自然と治っていくので何も問題はありません。
神経が修復すれば痛みは治まります。
1-2 感染根管治療(歯の中の細菌を取り除く治療)後の痛み
感染根管治療後に痛みが出る理由には、以下の2つがあります。
➀歯の根っこの先まで器具で細菌を取り除くため顎の神経に触れるから
➁歯の根っこの中の細菌や消毒液による刺激
では、それぞれ見ていきましょう。
➀歯の根っこの先まで器具で細菌を取り除くため、顎の神経に触れる
感染根管治療は、歯の根っこの先まで細菌を取り除く治療です。
歯の根っこの先には正常な神経が存在し、感染根管治療も抜髄のときと同じで針のような器具を使って細菌を削りとっていきます。ですから、治療中に器具が正常な神経に触れる事で治療後にズキズキ痛みが出ます。
痛みの原因は正常な神経に触れただけなので、2〜3日で痛みは消え特別な治療は必要ありません。
➁歯の根っこの中の細菌による刺激
感染根管治療が必要な歯は根っこの中で細菌が繁殖している状態です。
感染根管治療は根っこの先まで細菌を取り除き、キレイにする必要があり、わずかですが歯の根っこの先の組織に細菌が押し出されることがあります。
その細菌が原因で、痛みや腫れが出ることがあります。これを「フレアーアップ」といいます。
発症率は約10%程度と言われています。
2 治療後に痛むのは失敗なのか
「痛み」=「失敗」ではありません。
根管治療後に出る痛みは特に問題はなく、痛みが強ければ、鎮痛剤を服用し様子をみていくことで問題ありません。
しかし、治療が成功せず、痛みが出ることもあります。
それは細菌を取り除くことができなかったことが原因で再び炎症が起こり、痛みが出た場合です。
その原因は
・歯の中に細菌が残っていた。
・歯に異常(割れたり、穴が空いている)があり、細菌が常に歯の中に入り込める状態になっている。
の2つが考えられます。
歯の中に細菌が残っていた
通常の根管治療では細菌が完全には取り除けず、根っこの中に細菌が残ったまま終了してしまいます。
それは歯の根っこは目でみて治療することはできず、また根っこはとても複雑な形をしているからです。
歯に異常があり、細菌が常に歯の中に入り込める状態になっている
歯の根っこの中をキレイにしても、歯は割れていたり穴が空いていると常に細菌が歯の中に入り込める状態となります。
3 痛みがあるときに取るべき対応
痛みがある時は「様子をみる(鎮痛剤を飲む)」か「今すぐ歯医者にいって治療を受ける」です。
・「いつ(治療期間中?治療が終了してしばらく経ってから?)」
・「期間(何日ぐらい痛いか)」
で判断します。
根管治療後の痛みは問題ない場合と失敗の場合がありますが、この違いは痛みだけでは判断するのは困難なので、「時間」で経過をみて判断していきます。
下に痛みが出た時の対応をチャートにしてますので、参考にして下さい。
1章で述べたように根管治療後には痛みが出ることがあります。
➀痛みが辛く我慢できない場合
鎮痛剤を飲んで様子をみていきます。歯医者で鎮痛剤は処方してもらえます。
7日経過しても痛みが消えなければ歯医者に行って治療を受けましょう。
参照
➁激しい痛みの場合(+腫れもある場合)
治療直後でも激しい痛みや腫れがあれば今すぐ歯医者に行きましょう。
「フレアーアップ」の可能性があります。
歯の根っこの洗浄をすることで痛みを軽減することができる可能性があります。
➂治療終了後7日以降に痛みが出た場合
治療直後は痛みなく、治療終了後7日以降に痛みが出た場合は、2章で説明した状態の可能性が高いです。
治療が必要です。
根管治療に伴う神経の痛みは治療後7日以降に発症する可能性は低く、何かしらのトラブルが起こっている可能性が高いです。
歯医者に行き、精査してから治療が必要になってきます。
〜根管治療中や根管治療後の痛みの詳しい説明動画はこちらをご覧ください〜
【約6分の動画です】
4 専門医による治療を受ける!
4-1 専門医による治療を受けなければならない理由
根管治療は難易度が高い治療なので専門医による治療を受けることをお勧めします。
根管治療は目では見えない歯の根っこの中を扱う治療で、根っこの形は複雑であり人それぞれ個人差もあります。
その複雑な根っこの中で細菌を除去し、再治療にならないようにするには高度な技術が必要になります。
高い精度の根管治療を受けるために、根管治療専門医に治療してもらうことをお勧めします。
十分な知識と世界レベルの技術を持つ根管治療専門の歯科医師、レントゲンだけだは把握できない歯の根っこの形態を調べるために使うCBCT、拡大して歯の根っこの中を見ることができるマイクロスコープなどが揃っていることで精度の高い根管治療を行うことができます。
4-2 アスヒカル歯科では精度の高い根管治療を行っています!
アスヒカル歯科では根管治療に特に力を入れて日々治療を行なっています。
根管治療が必要になった歯を「痛みなく、しっかり噛めるようにする」ことをゴールに治療をしています。
歯を残すことは口腔内だけではなく全身の健康に繋がります。
なので、みなさんの健康を考えアスヒカル歯科では精度の高い根管治療を行っております。
アスヒカル歯科にはアメリカの根管治療の学会(AAE)での認定資格をもち、またトロント大学の認定資格を持つ世界基準の知識と技術を持つ根管治療専門医による根管治療をしております。
CBCTは3方向から歯を把握することができ、複雑な根っこの形を把握することができます。
上の写真のように、レントゲン写真では根っこに黒い影(病変)は確認できませんが、CBCTでは根っこの先に黒い影(病変)を確認することができます。
以上のようにアスヒカル歯科では世界基準の技術を持つ歯科医師が在籍し、根管治療に必要な設備が整っており、日々精度の高い根管治療を行っております。
アスヒカル歯科の根管治療専用ページのリンクを貼っておきますので、詳しく知りたい方はご覧ください。
〜精密根管治療の詳しい記事はこちらをご覧ください〜
〜その他関連記事はこちらをご覧ください〜
〜精密根管治療などの自由診療についてに動画はこちらをご覧ください〜
【約14分半の動画です】
5 まとめ
歯は割れていたり穴が空いていると常に細菌が歯の中に入り込める状態となります。
歯の神経がないと痛みを感じず、時間をかけてじわじわ細菌が歯の中に入り込み根っこの先で炎症を起こし、痛みが出ます。
世界レベルの知識と技術をもち、精度の高い根管治療を提供しています。
根管治療について、相談したいと思われた方は是非お問い合わせしてみてください。
アスヒカル歯科根管治療専門サイト :https://osaka-endodontic.or.jp
以上が根管治療後の痛みについて原因、痛みがある時の対応などについての説明になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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