「歯髄再生治療」という治療を聞いたことがあるでしょうか?
日本でもごく少数の歯科医院でしかまだ行われていない治療方法で、最先端の治療方法です。
治療を知ったとしても、実際に治療ができるかどうかがわからないと思われることもあると思います。
治療ができるかどうかの基準が知りたいなと思われるかもしれません。
今回はそんな、「歯髄再生治療」ができるかどうかについて徹底解説していけたらと思います。
目次
1歯髄再生治療とは
まずは、歯髄再生治療について解説していきます。
歯髄再生治療とは、一度死んでしまった神経を蘇らせる最新の治療方法です。
ご自身の親知らずなどの「不要な歯」から「歯髄幹細胞」と呼ばれるものを取り出し、失ってしまった神経のある根管に移植することで、歯髄を蘇らせるという治療となります。
この治療方法は、設備や知識など非常に厳しい審査をクリアして、厚生労働省にこの治療を行うことを許可してもらう必要があります。
やはり、国も安全性を第一に考えるので、それに耐えうるクオリティの歯科医院、許可されている施設は、現状非常に少ないんです。
ですので、日本でもまだごくわずかな歯科医院でしか治療は行われていません。
ですが、歯髄再生治療をすることで歯の寿命が大きく伸びたり、虫歯ができても痛みを感じることができるので早期に発見することが可能です。
2歯髄再生治療ができる人・できない人
まずは、歯髄再生治療が出来る人、出来ない人を表で確認していきたいと思います。
歯髄再生治療が出来る条件として、大きく4つのポイントがあります。
1つ目は、神経が生きている親知らずなどの不要歯がある。加えて、大きく削ったり、切断したりなど傷つけずに抜歯を行うことができるということです。
2つ目は、歯髄再生治療を行う歯の、「歯質」がたくさん残っていることです。
3つ目は、1つ目・2つ目の条件が両方満たしていること。
そして最後4つ目は、将来のためにお子様の乳歯を歯髄バンクへ保管しておくということです。
次に歯髄再生治療が出来ない人のポイントについて、4つを解説していきたいと思います。
1つ目は、神経の生きた親知らずなどの不要歯がないということです。
2つ目は、不要な歯はあったとしても、横に向いているなど、歯にダメージを与えての抜歯が必要になるということです。
3つ目は、歯髄再生治療を行う歯の「歯質」が極端に少なく、治療をしても予後が悪い歯です。
最後の4つ目は、根っこの先が破壊されていて、何度根管治療をしても改善しない場合です。
以上のポイントが、歯髄再生治療が出来るか、出来ないかのポイントとなります。
では、今からこちらのポイントについて詳しく解説していきたいと思います。
2-1親知らずなどの不要歯があるかどうか
歯髄再生治療を行う条件としてまず大事なのが、親知らずなどの「不要歯」があるかどうかということです。
なぜなら、歯髄再生治療はそういった不要な歯から「歯髄幹細胞」と呼ばれる細胞を取り出し、その「幹細胞」を根管内に移植することで、歯髄が再生するからです。
そのため、第一の条件として不要な歯があることが条件となります。
多くの場合には親知らずや、矯正治療で不要になる歯などです。
しかし、親知らずといっても、埋もれていて抜歯自体が難しい場合には「歯髄幹細胞」を取り出すことが難しい場合もあります。
抜歯を行ってくれ、歯髄再生治療にも精通している歯医者さんへ紹介をさせていただくことも中にはあります。
つまり、歯を傷つけることなく、出来る限り綺麗な状態で抜歯をすることが大切です。
また、お子さんの乳歯からも、この「歯髄幹細胞」を採取することができます。
お子さんの将来のために歯髄バンクというところに細胞を預けることも可能で、そうすることでお子さんが将来神経を失ってしまった場合に、歯髄を再生させることが可能なことがあります。
実は、この「乳歯」の方が歯髄幹細胞を増殖させるのに、一番適しているとも言われています。
お子様の将来のことを考え、歯髄バンクに預けられておられる方もいらっしゃいます。
ご興味のある方がいらっしゃいましたら、お問い合わせくださいね。
2-2歯髄再生治療を行うためには、神経がすでにないか、神経を除去することが条件
「歯髄再生治療」を行うためには、神経がすでに死んでしまっている、もしくは神経を除去する人が行う治療となります。
ですので、神経が健康に生きている方は行うことはなく、神経が生きていても【ズキズキ痛む】場合や、既に神経を失ってしまった方に行う治療となります。
虫歯が深くて神経を取らなければいけないと言われたけど痛みが無い場合には、そもそも神経が残せる場合があります。
「歯髄再生治療」を行うおすすめの人は、大きく3つのパターンに分かれるので、そちらを解説していきます。
1つ目は、「歯医者さんで神経を取る必要があると言われた方」です。
虫歯や外傷などで、歯の神経が死んでしまい、神経を取らなければいけない方に有効です。
そして、2つ目は、「歯医者ですでに神経を取ってしまったが、現在根管治療中の方」です。
現在、根管治療をされている方にもお勧めです。
すでに、神経はとっていても、根管内部を徹底的に洗浄し、無菌化を行うことで、歯髄幹細胞を移植すると、歯髄を蘇らせることができます。
そして最後の3つ目は、「歯医者で最終的な薬剤を詰めてしまっている方」です。
神経を失ってしまっていて、すでにお薬が入っている場合、つまり根管治療が完了している場合でも、徹底的に根管内部を洗浄し無菌化を行い、歯髄幹細胞を移植することで、歯髄を蘇らせることが出来ます。
治療の大まかな流れは、どのパターンもほとんど同じですが、始めの歯髄再生治療を受ける歯の根管内部の治療方法は3つのパターンで少し異なってきます。
すでに神経をとってしまったからといって、諦めるのではなく、場合によっては神経を蘇らせることが出来るので、ご相談を受けていただくことをお勧めします。
歯髄再生治療が成功し、神経が蘇ることで、メリットもたくさんあります。
虫歯になった時に気づくことができたり、神経があることで歯の強度も上がり寿命も長くなります。
この3つのどれかに当てはまり、ご興味のある方は、ぜひお問い合わせいただければと思います。
3歯髄再生治療が適応でない方へ
基本的には、先程ご説明した出来る人の条件を満たしている場合には、治療が可能なことが多いですが、歯髄再生治療が適応できない場合ももちろんあります。
ここでは代表的な2つの事例をご紹介します。
1つ目は、「歯の歯質が極端に少なく予後が悪い歯」です。
虫歯がかなり大きかったり、歯が大きくかけており、本来であれば抜歯をせざるをえない歯に対して、歯髄再生治療を行っても治療がうまく行かない場合があります。
歯髄再生治療ができるかどうかは、歯医者さんでの診断で変わってきますので、ご興味のある方はぜひ一度ご相談いただければと思います。
2つ目は、「根っこの先が破壊されていて、何度も根管治療をしても治らない場合」です。
1つ目と同じような理由ですが、歯のそもそもの寿命が短く、根っこの先が吸収されたりしてない場合には、歯髄再生治療をしてもうまく行かない場合があります。
こちらも歯科医師の判断で治療ができるかどうかが変わってきますので、まずは歯医者さんで治療が可能かどうかを確認していただくことが大切です。
4歯髄再生治療ができるかどうかは歯科医師の判断による
先ほどからも何度も書いてきましたが、最終的な治療ができるかどうかの判断は「歯科医師」の判断で決まります。
「こんなに歯がかけているからできないだろう」と思っていてもできる場合もありますし、「お薬がもう入っているからできないのでは?」という方も治療ができる可能性も十分にあります。
逆に、歯髄再生治療ができると思っていても、歯の状態によっては難しい場合もあります。
歯髄再生治療を行っている歯医者さんで、歯科医師の診断により治療が出来るかを確認し、出来る場合には、ご検討いただければと思います。
5アスヒカル歯科でも「歯髄再生治療」を行っています!
アスヒカル歯科では、この「歯髄再生治療」を行っています。
ごく少数の歯科医院でしか行われていませんが、治療が成功すればメリットも大きく、歯の寿命も大きく伸ばすことのできる治療方法です。
アスヒカル歯科では、その治療を行うために高い技術力と知識を身につけるため、歯科医師、スタッフも何度も勉強を行い技術も知識も勉強をして治療を行なっております。
治療ができない場合もありますが、成功すれば一生物の大切な歯を守ることへもつながります。
また、当医院ではカウンセラーも存在し、治療に関する詳しいご説明、治療費の支払い方法や支払額についても、患者様とご相談しながら丁寧にお話しさせていただいております。
ご興味のある方は、是非お問い合わせくださいね。
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