TVでよく見かけるキシリトール。
ガムなどの商品名にもなっていますよね。
しかし、キシリトールはむし歯予防にいいって聞くけれど
・どんなものなのか
・子どもに与えても大丈夫なのか
と思うママやパパも多いのではないでしょうか?
キシリトールは、子どものむし歯予防に効果があります!
そこでここでは、子どもにキシリトールを上手に活用していく方法について歯科衛生士が解説していきます。
目次
1.キシリトールは子どもの虫歯予防に効果あり!
キシリトールは、子どものむし歯予防に効果があります。では、どのような効果があるのでしょうか?
1-1 キシリトールとは
キシリトールとは、白樺や樫の木からとれる成分を原料としてつくられています。
野菜や果物の中に含まれている天然の甘味料で、砂糖と同じくらいの甘さがあります。
1-2キシリトールに効果がある理由
キシリトールに、むし歯予防の効果がある理由は4つあります。
①むし歯の原因にならない
1つ目の理由は、むし歯の原因にならないことです。むし歯菌は糖分を餌として「酸」を産生し、歯を溶かして、むし歯を進行させます。キシリトールは、むし歯菌が餌としない糖なので、酸を産生できず、むし歯を進行させません。
②むし歯菌の活動を抑制する
2つ目の理由は、むし歯菌の活動を抑制することです。むし歯の原因であるミュータンス菌(むし歯菌)の働きを弱め、減らしてくれます。
③歯垢(細菌の塊)が歯につくのを抑制する
3つ目の理由は、歯垢(細菌の塊)が歯につくのを抑制することです。むし歯の原因である歯垢(細菌の塊)を歯につきにくくし、剥がれ落ちやすくします。
④唾液の分泌を促進し、歯の再石灰化を促進
4つめの理由は唾液の分泌を促進し、歯の再石灰化を促進することです。キシリトールの甘さによって味覚が刺激され、唾液の分泌が促進されます。唾液にはカルシウム成分が含まれているので、むし歯菌が産生する酸で溶かされたエナメル質(歯の表面)を元に戻し、「むし歯に強いエナメル質」に変化させます。
2.キシリトールは子供に安全で効果がある
キシリトールは世界中の国々で認められており、安全で効果があります。
キシリトールについて様々な研究が行われ、WHO(国際保健機関)も安全であると評価しているので安心ですね。日本では1997年に、厚生労働省がキシリトールを食品添加物と認可しています。それ以前から点滴などの糖質として使用され、人体に安全であることが知られています。
3.キシリトールを使用するのは何歳から?
キシリトールを使用するのは「1歳6ヶ月頃から」です。1歳6ヶ月頃は奥歯が生えてくる時期です。奥歯で噛んで安全に食べられる1歳6ヶ月頃から使用できます。
4.キシリトールを選ぶときのポイント
キシリトールを選ぶ時のポイントは3つあります。
①キシリトールが50%以上含まれている
②クエン酸や糖分が含まれていないもの
③ガムやタブレットタイプを選ぶ
1つ目のポイントは、キシリトールが50%以上含まれていることです。むし歯を予防するためには、キシリトールが50%以上配合されているガムまたはタブレットを5-10g摂取することが推奨されています。しかしながら、市販のキシリトールガムのキシリトールの含有率は50-60%程度かそれ以下が多いのです。それに対して、歯科医院専売のキシリトールガムのキシリトールの含有率100%です! 効率的に摂取するには歯科医院専売のものがおすすめです。
2つ目のポイントは、クエン酸や糖分が含まれていないことです。クエン酸はエナメル質(歯の表面)を溶かす原因になり、糖分はむし歯の原因になります。キシリトールを選ぶ際は酸性の成分を含んでいないものやシュガーレスのものを選ぶとよいでしょう。
3つ目のポイントは、ガムやタブレットタイプを選ぶことです。ガムやタブレットは噛むことによって唾液がでます。その唾液がお口の中に長くとどまると、キシリトールの成分がむし歯菌に取り込まれ、むし歯菌の活動を抑制します。そして、唾液が出ることによって再石灰化を促します。
5.歯科衛生士がオススメするキシリトール配合商品3選!(費用も)
ここでは【歯科衛生士がおすすめするキシリトール配合商品】をご紹介します。
<ロッテキシリトールタブレット(しまじろう)>
・価格:216円
・内容量:30g
・キシリトール100%配合
・グレープ味といちご味の2種類の味が楽しめ、楽しみながら続けられる
・直径1.5センチのドーナツ形状で砕きやすくお子様が食べやすい
<ピジョンタブレットU>
・価格:508円
・内容量:35g
・フッ素も配合されている
・U字型で誤って飲み込んでも気道を塞ぎにくい形状
・様々な味がある
<ビーンスタークハキラ>
・価格:417円
・内容量:45g
・ミュータンスコントロールオーバルゲンDCも配合されている
それによりむし歯菌が歯の表面へ付着するのを抑制する効果
(オーバルゲンDCとは…体を守る働きを持つ抗体を含んだ卵黄素材)
・穴が空いている形状
6.キシリトールの使用方法
キシリトールの使用方法のポイントは、この3つです。
・1日3回
・食後に使用
・毎日続ける
キシリトールを効果的に使用するには、キシリトール含有率50%以上のものを1日に5g以上摂取し、1日3回を目安に使用しましょう。朝昼晩と分けて使用するのがおすすめです。ミュータンス菌(むし歯菌)の活動を抑え、減らすために食後に使用するのが効果的です。毎日継続して使用すると、2週間程度でミュータンス菌(むし歯菌)が減り、3ヶ月程度でむし歯になるリスクが減ります。
7.キシリトールを使用する時の注意事項
キシリトールは1度にたくさんの量を摂取してしまうと、お腹がゆるくなることがあります。キシリトールには水分を吸収する性質があるので、摂取量をきちんと守りましょう。1日の中で複数回に分けて食べましょう。
8.キシリトールと一緒に考えたい子どもの虫歯予防対策
キシリトールだけでは、むし歯予防はできません。
次のようなことをキシリトールと一緒に行いましょう。
・歯磨きの習慣をつける
・歯科医院での定期検診、フッ素塗布
・フッ素入りの歯磨き剤や洗口液を使用する
・だらだら食べをしない
9.まとめ
キシリトールは子どものむし歯予防に効果あり!
1歳6ヶ月から使用できる!使用方法を守り摂取する!
キシリトールだけでなく、他のむし歯予防の対策も行うことが重要!
キシリトールも含めお子様のむし歯予防でお困りの方は、ぜひ、アスヒカル歯科にお越しください。
アスヒカル歯科では、たくさんのお子様の予防や治療を行い、日々診療を行っております。歯科医師や歯科衛生士も小児の知識や経験が多くあり、小児歯科カウンセリングシステムもとりいれているので、お子様のことやお困り事などをお気軽に相談していただけます。またお子様のむし歯予防に効果的な商品も販売しており、お子様1人1人に合ったものを歯科衛生士がおすすめさせていただいています。
お子様のお口の健康を一緒に守っていきましょう!
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