・子供の歯が揺れてきていて食事のたびに痛みを訴えている。
・揺れているのになかなか抜けはしなくて残っている。
・矯正治療で乳歯を抜くことになった。
そんな時、「乳歯を抜くのは痛いんだろうか?」「麻酔って大丈夫なの?」
子供の事となると、心配になりますよね。
また、子供の時の歯医者に対する「怖い」や「痛い」といった記憶は、子供を「歯医者嫌い」にさせてしまうかもしれません。
今回の記事で
・乳歯の抜歯の痛みについて
・「歯医者嫌い」になってほしくない麻酔の工夫について
お伝えしたいと思います。
目次
1:乳歯の抜歯は痛くない
まず、乳歯の抜歯は痛くありません!
なぜなら、麻酔をして大人と同様に「痛みなく抜歯をする」ことが可能だからです。
すでに歯の根が吸収していて、グラグラと揺れている乳歯の抜歯の場合は、抜歯後の痛みも出ないことが多いです。
しかし、グラグラと揺れている歯でも抜歯後痛みが出る可能性は「ゼロ」ではありません。痛みが現れても、小児用の鎮痛薬を飲めば生活支障は出ないでしょう。
2 抜歯時の麻酔
ここでは、乳歯の抜歯をする時に使用する麻酔について説明します。
麻酔には、
·歯の神経を麻痺させる注射
·歯茎に塗ったり貼ったりする麻酔
·リラックスして治療を受けることのできる笑気麻酔などがあります。
2-1 痛くない麻酔の工夫
痛くない麻酔を受けてもらうために様々な器具や薬があるので、紹介します。
また、ここで乳歯の抜歯時に使用する
・麻酔薬の種類
・麻酔薬の使用上限量
について説明します。
2-1-1 表面麻酔薬を使用する
麻酔で針を歯茎に刺入する時に、痛みを感じます。
そこで、針を刺入する部位に対して、あらかじめシールタイプの麻酔薬を貼ったり、ジェルタイプの麻酔薬を塗ることで麻酔針の刺入時の痛みを除痛します。
アスヒカル歯科ではシールタイプとジェルタイプの両方の表面麻酔薬を常備しており麻酔針の刺入時の痛みを無くすように努めています。
2-1-2 電動麻酔器を使用する
電動麻酔器は低速度で少量ずつ麻酔薬を注入でき、注入していく速度を一定に保つことができ、かつ手振れの心配がないので注入時の痛みが少なくなります。
2-1-3 笑気麻酔
笑気麻酔器 | 実際に使用している様子 |
笑気麻酔とは、抜歯前から亜酸化窒素と医療用酸素を吸入していただくことで、痛みを感じづらくリラックスした状態で乳歯の抜歯を受けることができます。
笑気麻酔を治療の開始時から使用することで、表面麻酔薬や局所麻酔薬をリラックスした状態で受けることができます。
アスヒカルでは笑気麻酔を使って治療することができます。
興味のある方は、スタッフに聞いていただければご説明させていただきます。
2-2 使用する麻酔薬
一般的に歯科治療で使用される局所麻酔薬にはキシロカイン、オーラ注、シタネスト、スキャンドネストがあります。
歯科治療では、アドレナリンや防腐剤が含まれているかどうかで使い分けます。特に小児の場合ではアレルゲンとなりうる防腐剤が含まれてかどうかで使い分けることがあります。
しかし、大人と子どもで麻酔薬を使い分ける必要はなく、原則として小児も大人と同じ麻酔薬を使用します。
麻酔薬は大人と同じものですが、子どもは体がまだまだ未成熟なので体重別で使用できる麻酔薬の上限量があります。
アスヒカルではオーラ注とスキャンドネストを常備し、通常はオーラ注を使用し防腐剤アレルギーの既往がある子どもにはスキャンドネストを使用しています。
また、上記の使用上限量の表に基づいて麻酔薬を使用しています。
3 乳歯の抜歯後の注意点
抜歯後には歯茎が傷口になっていますのでいくつかの注意点があります。
食事や歯磨き、抜歯した部位を触らないなどがあります。
それぞれ説明していきます。
①食事
麻酔が切れるまでの時間は、個人差はありますが1ー2時間ほどです。
食事は、麻酔が切れて正常な感覚に戻ってから食べるようにしてください。
麻酔が効いたまま食事をすると、間違えて頬や唇を噛んでしまったり、やけどをしてしまったりすることがあります。
感覚が戻ったかどうか、子供に確認してから食事をするようにしましょう。
②歯磨き
抜歯したあとは歯茎が柔らかい状態で、歯ブラシがあたると痛みがある可能性があります。抜歯した部分以外はいつもと同じように歯磨きしていただき、抜歯した部分は避けるようにしましょう。
③触らない、いじらない
子供の中にはついつい抜歯した部分が気になってしまい、指で触ったり、舌でグリグリしてしまう場合があります。指で触ると不潔になり、治癒を遅らせる可能性があります。
いじってしまうことで、再び出血する可能性もあるので、そっとしておくようにサポートをしましょう。
抜歯後には痛み以外に、術後の出血にも注意する必要があります。
①入浴、シャワー
抜歯当日は出血しやすい状態です。
入浴により体温は上昇し出血を促すので、当日は入浴せずシャワーで過ごされることをお勧めします。
②運動
運動によって体温は上昇し抜歯後の出血を促します。
抜歯当日はできるだけ安静に過ごしましょう。
③うがい
抜歯当日のうがいは水や洗口液を強くブクブクせずに、口に含んで出す程度に軽く行ってください。あまり強く洗口を行うと、血餅(かさぶた)がとれて再び出血する可能性があるので注意しましょう。
4 乳歯抜歯後の痛みへの対応
乳歯の抜歯後は痛みが出ないことが多いです。
しかし、痛みが出る可能性はゼロではないため、抜歯後に子どもから痛みの訴えがあった場合は我慢させずに鎮痛薬を飲ませてあげましょう。
通常、小児への鎮痛薬はカロナール錠またはカロナール細粒を処方します。小児は体重によって薬の一回量が変わってくるので、体重を尋ねられることがあります。
5 まとめ
・乳歯の抜歯は痛くない、なぜなら子どもでも麻酔を使用するから。
・乳歯の抜歯時に使用する麻酔薬
・子どもには局所麻酔薬の、体重別使用上限量を考えて使用する。
・麻酔注射の痛みを減らすために、表面麻酔薬、電動麻酔器、笑気麻酔を使用する。
・乳歯の抜歯後の注意点
・乳歯抜歯後の痛みへの対応
6 乳歯の抜歯で悩まれている方へ!歯医者を選ぶポイント
乳歯の抜歯となると子どもの抜歯への不安や痛みへの不安があると思います。相談がしやすい歯科医院であったり、少しでも痛みや不安を感じさせないような麻酔薬や工夫を行っている歯科医院を選ばれるのがいいでしょう。
アスヒカル歯科には専任のカウンセラーがいることから、より治療などの相談がしやすい環境が整っています。
担当歯科医師へも気になること不安なことをお気軽にご相談ください。
また、表面麻酔薬から笑気麻酔まで常備し、痛みや不安に関して配慮し治療を行っています。
乳歯の抜歯について不安なことがある方はアスヒカル歯科までご相談ください。
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