根っこの治療(根管治療)が終わり次は土台を立てていきましょうと言われたあなた。
実は土台には様々な種類があり、歯の状態によって土台の選び方が変わってくるのです!
この記事では土台の役割から種類・選び方・費用などを徹底解説しています。
この記事を読んであなたに合った土台を見つけましょう。
目次
1 根管治療後の土台(コア)の役割
根管治療後の土台は歯を補強したり、被せ物を外れにくくしてくれる役割があります。
さらに根管内(根っこの中)に細菌が侵入しないようにする重要な役割を担っています!
根管治療後の歯は十分に歯質が残っていないことがほとんどです。
何故なら、根管治療をする前に虫歯になってしまった歯質を全て削って除去するからです。
(根管治療が必要な歯は広範囲・深い虫歯に侵されている場合が多いため)
ですから根管治療後の歯はまだ被せ物を被せれる状態ではないので被せ物が被せられるように・外れにくいようにするためそのために土台をたてて補強しないといけないのです。
そうすることで歯・被せ物を長持ちさせることができるので、根管治療後の土台はとても重要です!
2 土台(コア)の種類
根管治療後の土台は重要ですが、その中でも土台の“素材選び”が特に重要になってきます。
土台にも大きく分けて4つつの種類があります。
それぞれに長所・短所があるのでまずは表にしてご紹介しますね。
2−1 ファイバーコア
ファイバーコアはプラスチック(レジン)の中にグラスファイバー(ガラス繊維のこと)が織り込まれた素材の土台です。
ファイバーコアだと自分の歯と同じくらいの柔らかさがあるので、もし一時的に根管治療した歯に過度な力がかかっても土台の弾力性を利用し力を土台全体に均等に分散するので、ヒビや破折が起こりにくいのです。
強度や耐久性もメタルコア・ゴールドコアには劣りますがレジンコアに比べると強度・耐久性ともにあります。
そして口の中で直接形を見てその場で土台をたてていくので、歯質を削る量を最低限まで抑えることができ、さらにもし数年後・何十年後に菌に感染して再根管治療が必要になっても容易に除去することが可能です。
ですので、
虫歯が大きく治療後歯質があまり残ってない人や力のリスク(食いしばりや歯ぎしりなど)が高い人は絶対にファイバーコアを選んだほうがいいでしょう!
その他にはファイバーコアは金属も一切使用していないので、さらに光の透過性があり、歯の白さに類似しているのでセラミックの被せ物を入れられる人は審美的にもかなり綺麗に仕上がりますし、や金属アレルギーの人に向いています。
デメリットとしては直接歯に土台をたてていくので、歯と土台の間に気泡(隙間)が入る可能性があるためそうならないように術者の技術が必要になります。
あとはメタルコア・ゴールドコアに比べると維持力(耐久性)が少し弱くなります。
自費の治療と保険の治療と分別して行っている歯医者が多いので、今通っている歯医者に一度確認してみましょう。
2−2 レジンコア
レジンコアはプラスチックのみの素材でできた土台です。
歯科医院の保険治療で以前まで最も多く使用されている素材の土台です。
レジンコアはファイバーコアのメリット・デメリットとほとんど同様です。
しかし、ファイバーコアに比べると白さの自然さや耐久性や強度は劣ってしまったりして質が下がってしまいます。
さらに現在ではレジンコアはどんどん衰退して、治療を行っている歯医者が減ってきて主流はファイバーコアになってきているので、レジンコアを選ぶならファイバーコアを強くお勧めします。
2−3 メタルコア
メタルコアはパラジウム合金という金属(銀色)の素材でできた土台です。
昔によく使用されていた素材の土台で、現在では使用頻度はやや低いです。
メリットとしては保険適用になるので費用が安いことと土台の強度や耐久性が強いことや根管への適合が良いことです。
しかし強度が強すぎる(歯よりも土台の方が硬い)と、歯にとってはヒビや破折のリスクをかなり高めてしまうので注意です。
メタルコアはデメリットのほうが多く、上記のようにヒビ・破折のリスクが高いこと、月日が経つと金属イオンが溶け出して歯や歯茎に色が移って黒くなってしまったり(腐食)、切削量が多い、再根管治療になった時メタルコアを除去するのは困難になってしまってしまうのです。
しかし、メタルコアはリスクが高くなりますが、歯質が全周全く残っていない方はファイバーコアよりメタルコアがお勧めです。
2−4 ゴールドコア
ゴールドコアはメタルコアの中の金の素材で全てできた土台のことです。
こちらも今では使用頻度はやや低いです。
メリットとしては耐久性がかなり高く、メタルコアと比べて金属の溶け出しがほとんどないこと、精密に制作することができるため隙間からなどの菌の侵入阻止が高く虫歯になりにくいといったメリットが挙げられます。
しかし、メタルコアと同様に強度が強いのでヒビ・破折リスクは高く、切削量が多く、審美性にも欠け、再根管治療時にはゴールドコアを除去するのは困難になってしまいます。
ゴールドコアもメタルコアと同様に歯質は十分に残っていない人向けでメタルコアよりも優れていますが費用が高いため、使用頻度としては低いです。
ただメタルコアより虫歯になるリスクが低かったり、より精密に作ることができるので費用を気にしない方はメタルコアよりゴールドコアを選んだほうが良いでしょう。
3 土台(コア)の選び方
2章でファイバーコアが最も良いとお伝えしましたが、全ての歯がファイバーコアが良いとは限りません。
何故かというと、根管治療した歯は神経がある歯に比べると栄養が行き届かないため、枯れ木のように歯が脆くなってしまいます。
その脆くなってしまった歯に過度な力(食いしばりや歯ぎしりなど)がかかってしまうと土台を通じて下にヒビが入ってしまったり、破折(歯が割れてしまうこと)するリスクがかなり上がります。
そうならないためにその歯に合った土台をたてる(入れる)ことでそういったリスクを下げることができます。
ただその歯の状態によって土台の選び方が変わるので、土台選びはとても重要になるのです。
どの土台にしたら良いかわからないあなたは是非、このフローチャートを活用してください!
あくまで上記のフローチャートは参考なのでこれを踏まえて、今通っている歯医者・これから通う予定の歯医者にも一度相談してみると良いでしょう。
4 土台(コア)にかかる費用
土台には4種類のコアがありましたが、素材によって保険適応と自費治療とで別れます。
ゴールドコアは自費治療で行っていて、ファイバーコアは保険治療と自費治療に分別している歯医者がほとんどです。
基本的にファイバーコア(種類による)とレジンコアとメタルコアは保険適用です。
ただ土台は被せ物を長く持たせるため・再度根管内に菌を侵入させないためには重要な役割を担っているので、より良い土台を入れたほうが何回も治療が必要になって費用がかかるより安く済むと思いますし、残っている歯にとっても最善の治療と言えるでしょう。
5 土台(コア)をたてていく流れと回数
土台をたてていく流れは大きく分けて2つあります。
①お口の中に直接土台をたてていく(直接法)
②土台の型取りをして、出来上がった土台を歯にたてていく(間接法)
※ファイバーコアは直接法と間接法どちらもありますが、頻度としては直接法が多いです。
何故なら間接法にしてしまうと回数が2回になってしまうのと、切削量も直接法に比べると多くなってしまうからです。
ただ、間接法にすると直接法のファイバーコアよりもより強度の強い耐久性の良いファイバーコアができます。
5−1 ①お口の中に直接土台をたてていく(直接法):ファイバーコア・レジンコア
STEP1 根管の仮蓋を除去
STEP2 余分な根管充填材を除去し、形を整える
STEP3 土台を直接たてていく
STEP4 土台の形・高さを整える
この流れは基本30分程度で1回で終わります。
5−2 ②土台の型取りをして、出来上がった土台を歯にたてていく(間接法):メタルコア・ゴールドコア・ファイバーコア
STEP1 根管の仮蓋を除去
STEP2 余分な根管充填材を除去し、形を整える
STEP3 土台を作るため型取りをする
〜1週間後〜
STEP4 出来上がった土台を歯にたてていく
STEP5 土台の形・高さを整える
この流れは基本STEP1〜3で30分で1回と土台が出来上がるまでに約1週間かかるので、1週間後に出来上がった土台をたてるのに15分で1回かかります。
ですので、全て合わせて回数は2回かかります。
6 あなたにあった土台(コア)をたてるならアスヒカル歯科へ
アスヒカル歯科では全ての種類の土台を取り扱っているのと、患者様それぞれに合った土台選びをしております。
何より当院の最大の強みは保険治療でもファイバーコアを取り扱っていることです!
あなたに合った土台を費用を抑えつつ、たてていくことが可能なのです。
(※自費治療ではさらに精度・質の高いファイバーコアを取り扱っています)
自分の歯を長く持たせたいけど、費用を抑えたい!自分に合った土台を相談して決めたい!といった人にはかなりお勧めです!!
専門のカウンセラーも在籍しておりますので土台のことや費用についてはもちろん、根管治療や被せ物など多岐に渡って豊富な知識と技術と環境を揃えてご説明・治療をご提供致しますのでいつでもお気軽にご連絡お待ちしております。
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