口の中のアマルガム・水銀の詰め物についてPart3【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2019.09.09
アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回もアマルガムについてお話していきます。
日本歯科保存学会・アマルガム使用に関する検討委員会により、歯科用アマルガム(に含まれる水銀)に関する Q & A 集が策定されています。以下、抜粋していきます。是非目を通して正しい知識を手に入れていただければと思います。
Q.水俣病で問題になっている水銀と歯科のアマルガムとの関係は?
水俣病で原因となった水銀は、工場廃水に含まれた有機水銀です。これを魚介類を介して住民が摂取し、住民の多くに水銀中毒による障害が生じるという痛ましい事件が生じました。ア マルガムで使用されている水銀は無機水銀であり、とくに他の金属と混ざり合った状態ではきわめて安定したものです。しかし混ぜ合わせる前、 操作中、アマルガムを除去するとき、除去後のアマルガムの保管中には水銀その ものあるいはガス化した水銀が環境を汚染することがあり、歯科界では古くから慎重に対応しています。
Q歯に詰めてある銀歯に水銀が入っているからはずしたほうが良いと聞きましたが本当ですか?
アマルガムをそれだけの理由で除去する必要はまったくありません。詰め物の周囲に新しくムシ歯ができた、詰め物が外れた、詰め物の一 部が欠けた、歯の色と違うなどの理由があって除去することはありますが、これらの理由なしではずす ことは考えないほうが良いでしょう。口の中で化学的に安定しているアマルガムを削って除去する際に水銀が蒸気化し、これを吸い込むリスクが生じることを考えるべきです。
Q.口の中に入っているアマルガムはすべて外した方が安全ですか?
現在、何の支障もなく使用されているのであれば、除去することのほうが、リスクが大きいといえま す。つまり、削ってはずす際にはアマルガムから水銀が蒸発し、これを吸い込むことがあり得るからです。安全な除去をするには、ラバーダムをし、さらにできる限りアマルガムを削らないように一塊にして 取り出します。この際どうしても健康な歯を一部削ることになりますから、この点でも何ら問題のない 歯のアマルガムをはずすことは、かえって健康を害するリスクとなる可能性があるといえるでしょう。
Q.ネットでいくつかの歯科医院のホームページがアマルガムの危険性を示唆しています。実際はどうなのでしょうか?
アマルガムは、耐久性及び操作性に優れた歯科材料として古くから世界的に使用されているもので あり,これまでの研究成果からアマルガムは安全であると報告されています。
Q.見た目の汚さを指摘され、やり直すことはできますか?
見た目を改善する目的で,アマルガムをやり直すことは,少なくありません。
今回はここまでとなります。
アマルガムのQ&Aは次回にも続きます!
当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
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