知ってました?唾液の正体! Part2【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2019.04.29
アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回も唾液について説明していきます。
以前では唾液の成分について少しお話しました。今回は役割について説明致します!
唾液はとっても働き者で、お口の健康を守る為に24時間365日、活動しています。さらに最近では、全身の健康維持にも重要な事がわかってきました。お口への働きを見てから、体への働きも見ていきましょう。
<とっても凄い!唾液のパワー!お口への働き編>
①お口を清潔に保つ!
唾液には食べかすや細菌を洗い流して、お口を清潔に保つ自浄作用がありす。唾液が減り、口の中が汚れやすくなると、細菌が繁殖しやすくなります。すると細菌の塊であるプラークが増えていき、虫歯や歯周病と行ったお口の病気になりやすくなってしまいます。
②お口の粘膜を守る
唾液のネバネバ成分であるムチン。これは潤滑油として粘膜を保護する作用があります。唾液が減るとお口の潤いが足らず、傷ついて口内炎などになりやすくなります。また唾液中の成長因子も粘膜を保護し修復します。
③お口の中を中性に戻す
お口の中はもともと中性のphですが、飲食をすると、お口の細菌を出す酸や飲食物の酸により、phが酸性に傾き、歯の成分が唾液中に溶け出していきます。(脱灰)唾液中の重炭酸イオンはお口の中のphを中性に戻す作用があります。
④歯を補修する
唾液中の溶け出した歯の成分(リン酸やカルシウム)は時間をかけて唾液から歯に戻り、歯が補修されていきます。(再石灰化)また唾液中の糖タンパクは歯の表面を保護する膜を作ります。
⑤細菌感染から守る
お口の中にはおびただしい数の細菌が存在し「口は感染の入り口」とも言えます。唾液の自浄作用と、IgA、リゾチーム、ラクトフェリンなどによる抗菌作用で、虫歯菌や歯周病菌などの細菌の活動を抑制されます。
⑥食べ物をまとめる
細かく噛み砕かれた食べ物を湿らせて食塊にまとめる事で、飲み込みやすくします。また食べ物が粘膜にくっつくのを防ぎます。
⑦消化を助ける
アミラーゼという消化酵素がデンプンを分解し、消化を助けます。アミラーゼは膵臓からも分泌されます。
⑧味を感じさせる
食べ物の分泌が唾液に溶ける事で味が感じやすくなります。唾液が足りないと、味が変わって感じられ、美味しく食べられません。
以上がお口への働きになります。唾液ってすごいですね!ここからが体への働きも見ていきましょう!
<とってもすごい!唾液のパワー!からだへの働き編>
①感染症を予防する
唾液に含まれる抗菌物質IgAは、細菌やウイルスがからだに侵入するのを防ぐ働きをします。唾液中にはIgAが多いと、風邪やインフルエンザなどの呼吸器系疾患にかかりづらくなる事がわかっています。肺炎や高齢の方に多い誤嚥性肺炎の予防にも、唾液中のIgAの量が影響します。
②食道の粘膜を保護する
お口の粘膜を保護するムチンは同じように食道の粘膜を保護します。唾液が少なくなると、粘膜も傷つきやすくなり、食道炎になることもあります。また食道と胃の境目の弁を保護することで、逆流性食道炎の予防にもなっている事が考えられます。
③胃の粘膜を保護する
成長因子のEGFは、粘膜の保護や修復、胃酸の抑制に関与すると考えられています。
④消化を助ける
唾液中の消化酵素のアミラーゼが食べ物の消化を助け、胃や腸の負担を軽減します。
以上がからだへの働きになります。
口だけではなく、からだにまで沢山の働きがある事がわかりましたね!
そんな働き者の唾液の量を皆さん増やしたいと思いませんか?
次回は唾液の増やし方・唾液腺マッサージについてご紹介致します。
当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
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