抜歯前後に大切なこと!PART1【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2019.08.05
アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回は抜歯前後に大切なことについてお話していきます。
抜歯はだれにとってもつらいもの・・・
しかし残念ではありますが避けられないケースもあります。
そういう時、知らないことだらけでは不安ですし、覚悟もできませんよね。
今回は『抜歯について』よくある質問などを交えながら2回にわたってお送りしようと思います。
抜歯をするのは、実は歯科医師にとっても気が重いものなんですよ。
それでもあえてご提案をするのは、『抜くことによって患者様を守りたい』という明確な目的があります。
ではここでよくある質問をご紹介!
Question
横向きに生えている親知らずを抜いたほうがいいと歯医者さんに言われました・・・時々腫れますが、今は痛くありません。抜くべきなんでしょうか??
Answer
横向きの親知らずの周りの歯茎で細菌が繁殖すると腫れたり、歯を支える骨を溶かしてしまいます。薬ですべての細菌を退治することはできません・・・
隣の歯の健康のためにも抜歯をおすすめします。
このように抜歯には明確な目的があります。
では、他にはどんなときに抜歯をご提案するのかをご紹介しますね。
1、むし歯や歯周病で、治療するには手遅れ・・・
歯になかに溜まった膿が周りの骨にも及んでしまい、根っこを掃除したり手術をしても救う事ができない重篤なむし歯。歯を支える骨が修復不可能なほどに壊れてしまっている重篤な歯周病になった歯。
2、隣の歯や周りの骨に悪影響がある・・・
その歯を残すと、周りの歯や骨に悪影響がある時。
横向きに隣の歯を押す親知らずや、大きく縦に割れてしまった歯などは、そのままにしておくと被害が周囲に拡大してしまいます。
3、炎症の根本原因を除去する時
むし歯や歯周病の炎症が原因で、口やあごの骨、さらには全身に影響が及ぶとき。治療しても繰り返し腫れる場合などに、炎症の原因を取り去るための最終手段として行います。
4、矯正や入れ歯などの治療のために
矯正、入れ歯や被せ物、インプラントなど、ご希望の治療の結果がより安定し、よい状態が長く持つように戦略的に行います。
この場合、慎重に治療計画を検討したうえで進めていきます。
5、粘膜を傷つけないために・・・
噛んで食べようとすると粘膜に当たり痛くて噛めないような時や、粘膜にできた悪性腫瘍とこすれて刺激してしまうような場合、抜いてケガや刺激の繰り返しを防止します。
では今度はこんなご質問。
Question
割れてしまった歯を抜いて、インプラントを入れることになりました。
すぐに入れたいのに、手術は半年先とか・・・なぜ???
Answer
抜歯したところの穴がしっかり埋まって硬い骨が戻るまでには半年ほどかかるからです。じっくり待った方がインプラントをしっかり埋入できますよ!
抜歯してから硬い骨が戻るまでに半年と書きましたが、具体的に抜歯後はどのように治っていくのか??注意点も交えてご紹介します!
★当日★
抜歯すると骨がむきだしに。
骨からはじわじわと血が染み出します。
★翌日★
血がたまってお餅のように固まってかさぶたの役割をし、このお餅のような血のかたまりを『血餅(けっぺい)』といいます。
※この時ブクブク強いうがいをしたり、舌で触ったりはNGですよ!
せっかく出来た血餅が取れてしまい、骨がむき出しになりひどく痛むドライソケットに・・・
★1週間★
薄い粘膜とコラーゲンができて、下から骨が戻り始めます。
★1カ月★
粘膜が厚くなり、骨が増えて穴が塞がっていきます。
★6カ月★
抜歯前と形は変わるものの、硬いあごの骨に戻ります。
このようにして時間をかけて回復していきます。
そして抜歯後、入れ歯やブリッジにする場合・・・
抜歯するとあごの骨の形が変わっていきます。
形が落ち着くには少なくとも3カ月はかかるので、ピッタリに作るには、入れ歯の場合は何度か調整が必要です。
ブリッジの場合も仮歯の段階で調整を重ねる必要があります。
インプラントを入れる場合・・・
抜歯後、骨が元通りに硬く丈夫になるには、3~6カ月ほどかかります。
骨がガッチリしているほどインプラントの安定に有利になるので、骨が戻るまでじっくり待ちましょう!
さて、今回はここまで。
次回は抜歯の前・後に気を付けて頂きたいことについてお話しますね!
当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
何かご不明な点があればお気軽にスタッフまでご質問下さい。