顎関節症とは!?【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】

2020.02.03

アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回は顎関節症についてお話していきます。

顎関節症は、顎関節や咀嚼筋が痛む、顎を動かすと音がする、口が開かない、などの症状をおもに訴える障害を取りまとめた診断名です。つまり、顎関節症の患者さんは、みんな同じ症状を訴えるわけではなく、咀嚼筋の痛みを訴える方(咀嚼筋痛障害)、顎関節の痛みを訴える方(顎関節痛障害)、関節円板のずれが生じた方(顎関節円板障害)、および顎関節を構成する骨に変化が生じた方(変形性顎関節症)などさまざまです。なかにはこれらの症状をすべて訴える人もいますが、顎関節症と診断するには少なくともこの中の1つの症状があることが必要です。また、これらの症状が1つでもなければ顎関節症ではありません。
ただ、これらの症状は顎関節症だけにみられる訳ではなく、同じような症状の病気は他にもたくさんあります。したがって、まずは患者さんが訴えている症状が顎関節症かどうか鑑別診断することが、もっとも重要となります。
また、これまで行われてきた顎関節症に関する研究のなかで、顎関節症城のほとんどは、長い目でみれば、自然経過が良好のことがわかってきました。それでもなかには症状が慢性化してしまう人や、悪化してしまう人がいるもの事実です。

顎関節症治療でのセルフケアの重要性
これまで、顎関節症の発症には生活習慣、悪習癖やストレスなどが関係していることや、安静にするより顎関節や咀嚼筋が痛くても動かすこと(運動療法)が症状の改善には必要だとわかってきました。そこで、より早く症状を改善し、慢性化を防ぎ、再発を防止するためには、日常生活での顎関節や咀嚼筋にかかる負担を軽くすることや、症状に合わせてセルフケアを行うことが重要であると、世界的に認識されています。
現在、歯科医師が行うプロフェッショナルケアにおいては、以前行われて咬合調整や外科処置のような侵襲が加わる治療が中心ではなく、保存療法としてセルフケアの指導、運動療法、スプリント療法などお侵襲が加わらない治療が基本となっています。そして、治療効果を維持、促進するためには患者さんが、自身の現状を自覚し、「自分で自己の管理を行うこと」、すなわち、患者さんが歯科医師の指導のもとで、自分の病気について知る(患者教育、疾患教育)とともに生活習慣や悪習癖の是正、さらには運動療法を行うというセルフケアが、現在の顎関節治療で大きな役割をもっています。
セルフケアを行うためには、患者さんと信頼関係を築き、患者さんのお話のなかから日常生活での問題をみつけ出し、これらを改善することで顎関節や咀嚼筋の負担軽減を図ります。加えて機能改善のための運動療法も行なってもらうことがとても重要です。このようなアプローチは歯周病のおいて歯科衛生士が行うセルフケア指導や口腔内管理に近いことから、歯科衛生士にも「顎関節症に置けるセルフケア」について理解し、現在、増えているといわれている顎関節の患者さんを助けるために、ぜひ、取り組んでいただければと思います。

当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
何かご不明な点があればお気軽にスタッフまでご質問下さい。

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