歯の移植のおはなし【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2017.02.28
こんにちは、歯科医師の堀です。
今日は歯の移植についてお話ししたいと思います。
みなさん歯の移植って聞いたことありますか?
テレビのニュースで臓器移植の話題はよく聞きますよね。
歯の移植は『歯を抜かなければならない部分』に対して、
『別の部分の歯』を抜いて移植することを言います。
歯の移植は奥歯に対して行われることが多く、『別の部分の歯』には
親知らずがよく使われます。『別の部分の歯』はもちろんご自分の歯なので、
抜いた場所にもくっついてくれやすいです。
歯の移植は保険適応の治療です。
が、どの患者さんに対してでもできる治療法ではありません。
事前の診断・お口の中の環境改善が大事になってきます。
まずはお口の環境改善。
バイキンだらけのお口では移植部分に感染が起こってしまい、せっかく移植しても
うまくくっついてくれません。なので最初は歯磨き指導、歯石とりなど、お口の環境を
良くすることが大切です。
そして診断。
移植するためには、歯が入るだけのスペースが必要です。
『歯を抜かなければならない部分』が『別の部分の歯』より少し大きいくらいが
いい条件です。抜く前の歯の大きさは通常のレントゲン写真ではわからないので、
当院では事前にCT撮影を行い診断しています。また隣の歯、噛み合わせの歯との
間のスペースも大切です。
また、患者さんの年齢も重要になります。
若い方ほど細胞も元気なので、より移植した歯がくっつきやすく、成功率が高くなります。
他にも成功率を高めるための条件は様々ありますが、何より大切なのは歯を抜くような
事態にならないようにすることです。
虫歯を進行させないよう毎日の歯磨き・食習慣によって予防する、定期的に検診を受け
虫歯を早期に発見してもらうようにしましょう。