代用甘味料って虫歯になるの?【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2019.07.22
アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回は代用甘味料についてお話していきます。
チョコレートなどの甘いもの・・・美味しいですよね。
美味しい甘いものを食べていて心配になるのが【むし歯】
でも最近は砂糖を使わずに『代用甘味料』を使ったお菓子が増えています。
3つの作用で『むし歯のえさにならない』とよく言われているこの代用甘味料・・・
どういう仕組みでむし歯菌に作用するのか、ご存知でしょうか??
実は代用甘味料によっては『むし歯のえさにならない』だけではないんですよ。
今回は【代用甘味料】についてお話いたしますね。
砂糖(スクロース)・代用甘味料とむし歯の関係・・・
むし歯菌は砂糖をどのように利用しているのでしょうか?
そして、砂糖ではなく代用甘味料がお口の中にある場合、むし歯菌に与える3つの作用とはどのような物なのでしょうか?
その仕組みを比較しながら見てみましょう!
①飲食により、砂糖(スクロース)がお口の中に摂取されます。
②むし歯酵素により、スクロースがグルコースとフルクトースに分解されます。フルクトースもむし歯菌や他の細菌のえさになります。
1★代用甘味料だとむし歯菌の栄養にならない!
→むし歯菌は代用甘味料を食べられないので、むし歯の原因となる酸を作れず、またむし歯菌以外のお口の細菌も代用甘味料から酸を作れません。
③むし歯菌の酵素により、グルコースが鎖状に繋げられグルカンとなり、むし歯の衣服となり、非常食にもなります。
④スクロースを分解してできたグルコースを繋いで、むし歯がさらにグルカンを作ります。そして、繋がれたグルカンはむし歯菌の周りを厚く取り囲んでいきます。
2★代用甘味料だとグルカンを作りだせない!
→代用甘味料にはグルカンを作るのに必要なグルコースが含まれていなかったり、含まれていてもむし歯菌が分解できない構造になっています!
⑤大量のグルカンが繋がれてバイオフィルムが完成!
むし歯菌以外の細菌も入り込んで細菌たちの集合住宅のようになります。
細菌たちは糖を食べて酸を生産し、歯を腐食させていくことになるのです。
これがやがてむし歯となります。
3★代用甘味料だとスクロースを摂取していてもグルカンを作らせない!
→スクロースを分解してできたグルコースを繋げてグルカンを作っているむし歯菌。ここに代用甘味料があると、代用甘味料が割込んで途中で繋がらなくなります。またいちから繋ぎなおしても、また代用甘味料が割り込みます!
とはいえ、この3つの作用はすべての代用甘味料が等しく持っているわけではありません。
代用甘味料によっては、1★だけ、あるいは1★と2★だけしか持たないものもあります。
主な代用甘味料の作用をご紹介します。
【マルトース】 2★ 3★
【パラチノース】1★ 2★ 3★
【マルチトール】1★ 2★ 3★
【キシリトール】1★ 2★ 3★
【人工甘味料】 1★ 2★
すごい作用を持った代用甘味料ですが、『じゃあ代用甘味料が使われている飲食物なら、むし歯の心配はないんだ!』
とお考えにならないでくださいね!!
効果が認められている作用は非常に高純度の代用甘味料を使用した実験の結果であることがあります。
また、実際の飲食物には製造過程で使われた他の糖類が含まれていたり、甘味度や味の問題から他の糖類と混ぜて使われていたりして、それらがむし歯の原因になることもあり得ます。
結局、砂糖を摂取する量や回数を控えることや、食後の歯みがきが基本的なことながら、1番のむし歯予防になります!
当院でも代用甘味料を使用した商品の取り扱いがありますので、気になる方はお気軽にスタッフへご相談くださいね!
当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
何かご不明な点があればお気軽にスタッフまでご質問下さい。