年長、小1のシーラント!【大阪市都島区内の歯医者|アスヒカル歯科】
2019.05.20
アスヒカル歯科医院から歯科関連で役に立つ情報を定期的に皆様に提供させて頂いております。
今回はシーラントについて説明していきます。
【シーラント】ってご存知ですか???
【シーラント】とは、お子さんのむし歯予防のために昔からよく使われている処置ですが、『入れてもらいさえすれば、放ったらかしで大丈夫!』ではないんですよ。
今シーラントを入れてらっしゃるお子さんや、これから入れてもらうつもりのお子さん、そして保護者の方に、シーラントを入れてもらった後に気を付けてほしい事を今回はお話いたしますね。
保護者の方なら『お子さんのむし歯予防にシーラントを入れてみませんか?』と歯科医院で勧められた事があるのではないでしょうか?
なかには『私も入れてるよ』『今日の受診で入れるよ』という方もおられることでしょう。
シーラントというのは、奥歯にある深い溝封鎖する予防治療のことで、お子さんのむし歯予防に使われています。
SEAL(封鎖)-ANT(するもの)というのが名前の由来で、正式には『フィッシャーシーラント』FISSURE(亀裂や溝のこと)といいます。
奥歯の溝は矢印の記号のように複雑な形をしていて、食べかすやプラーク(細菌のかたまり)が溜まりやすい場所です。
人によっては溝がとても深く、どうやっても溝の奥に歯ブラシの毛先が届かないことがあります。
入り込んだ食べかすやプラークは、そのままだとむし歯菌の温床になってしまします。
そしてさらに悪いことに、お子さん場合、生え始めたばかりの歯は歯の質が弱く、むし歯菌の出す酸にとても溶けやすいのです。
このため、深い溝がある生えはじめの奥歯は、むし歯になるリスクが非常に高いといえます。
そこで、『奥歯の溝をあらかじめ合成樹脂などで埋めて、歯ブラシの毛先が届かない場所に、食べかすや細菌が入り込まないようにしよう!』
というのが【シーラント】です!
虫歯になったところを削って詰めるレジンなどの詰め物と違い、むし歯になる前から歯を削らないで、なりそうなところに詰める予防処置です。
シーラントを入れたら後は放ったらかしで大丈夫!!
ではありません・・・
そこで、シーラントと賢くつきあう3つのポイントをご紹介します。
①【シーラントを入れた後は、その後の状態を歯科医院で定期的にチェック】
『入れて終わり』ではなく、歯の詰め物と同じように、その後の経過を診てもらう必要があります。
シーラントは噛んでいるうちに一部が剥がれ落ちて、歯の表面との境目にごく微細な段差が出来ることがあります。
この微細な段差は細菌のすみかとなり、そのままだとプラークが溜まってそこからむし歯になってしまうこともあります。
そのため、定期的にチェックしてもらい、剥がれ落ちた部分の段差を削ってなくしたり、シーラントを補充したりします。
②【第二大臼歯にもシーラントを!】
6歳頃に第一大臼歯にシーラントを入れてもらって一安心。
しかしその後に忘れられがちなのが、第二大臼歯の存在なのです。
第二大臼歯は、個人差はありますが小学校6年生~中学校1、2年生の頃に生えてきます。
この第二大臼歯にも深い溝があることが多く、シーラントが必要なことがあるのです。
ところが、中学生になると部活や塾で忙しくなり、歯科受診が極端に減ります。
それまでむし歯がなかった子が、中学3年生の夏休みで部活を引退して来院に、『ありゃりゃ、むし歯が!』となってしまうのです。
③【シーラントに過信は禁物】
シーラントで奥歯の溝を詰めたから『むし歯予防はもう大丈夫』と思ってしまうのもよくある勘違いです。
むし歯は噛み合わせ面だけにできるものではありません。
歯と歯の間にできるむし歯も非常に多いんです。
シーラントはあくまで『奥歯の溝』に対する予防処置であり、歯と歯の間には効果がありません。
ですから、定期的に歯科受診して頂き、専門家の目やレントゲンでチェックしてもらう必要があります。
歯と歯の間の清掃にはデンタルフロスがおすすめですよ。
すでにシーラントを入れている方はもちろん、これからシーラントを入れようと考えている方や分からないことがある方は、当院のスタッフまでお気軽にご相談くださいね!
当院の待合室には、歯科関連の情報誌としてnicoを置いておりますので、待ち時間の合間に是非ご覧頂ければと思います。
何かご不明な点があればお気軽にスタッフまでご質問下さい。